逃げればいいのに闘ってしまいました

もう四半世紀前、バブル期新卒採用3年目の会社員が、自分がいたベンチャー企業を相手に闘ってしまった話です。私の経験が、いままさに働き方に悩んでいる若者へのエールとなれば幸いです。

2018-04-01から1ヶ月間の記事一覧

反撃の糸口は意外な人からもたらされた。かつての裏切り者も今日の友。

2年間の試練の後に待っていたのは、大逆転の糸口でした。 組合員に対する給与差別の実態が分かったのです。 おそらく、社長が後先なしに給与差別をしてしまったものだから、組合からの抗議をうけて同期入社の報酬を比較検討したみたいです。 この書類は、労…

労組をを認めたくないからといって、賃金でいじめるのはやめたほうがいいよ。社長さんよ!

さて団交によって一段落した2人だけの組合ですが、それから、さらなる試練が待ち受けていました。 久々に「とんぼのめがね」への投稿手記からの引用です。 1992年の年末一時金交渉の場で、査定は社長1人の勝手な裁量で行っていることが明らかになり、組合と…

新しいことをするのだから妨害を受けたりするのは当然のことという社長、その首謀者はだ〜れだ?

8月19日、午後3時~4時、本社応接室にて、第1回団体交渉が行われました。 出席者は、会社:藤村社長、渡辺総務部長、田熊労務部長組合:神田委員長、山崎書記長、上部団体専従2人 ちなみに労務部長は、組合対策で作られたポストです。田熊というのは某大企業…

何もしない人は、何かする人の足を引っ張ることによって、自分の存在意義を主張するのです

社員会の第1回総会は9月18日、それに対して社員会の規約は8月1日施行。しかも総会に先だって第一期の役員が決まっていました。これが彼らのいう民主的な運営なのでしょうか。 Aメモでも明らかなように、7月31日に規約の承認のない中で、コソコソと役員を決め…

何を根拠に「正しい」と主張するのか。前提条件が違えば交渉はまとまらない

7月28日労働委員会で団体交渉に向けた予備交渉が開かれた。その時の様子が「ユニオンニュース」という形で残っていた。 これを掲示板に貼ったのだが、当時の社内での評判はすこぶる悪かった。掲示を見ながら総務の女子社員が「なに勝手なことを言っている…

8月危機説はウソ、実際は給与の遅配もカットもなし、結局は労組をつぶすことだけが目的だった

地労委のあっせんの後、社員会の設立が確定となります。手に入れたAメモもここまでです。 1992年7月29日S:○、○、OK 金曜日に委員会の話をする渡辺:8月1日に週に8名集まって会社と打合せ就業規則は全てOPENにする。Mと○はやりたくない。 総務部長が主導して…

たとえ対立関係であっても、相手の人格を尊重するだけの器だったら争いはなかっただろうね

社長は最初から労働組合の存在を認める気がなかったのでしょう。しかも、労組を認めないだけでなく、他人の独立した人格も認めていなかったのです。 これが組織的対立だけではなく、人間的な対立も生んだのです。 従業員の人格を認められない社長ですから、 …

対立が目的ではないといっても、最初に対立を持ち込んだ人間が言っても信じられないよね

1992年7月28日、労働委員会であっせんが行われました。 初めて会社と話し合いの場を持てた日でした。 その時の記録は残っていません。 憶えていることは、 お互いの主張が交わることがなかったということ。 会社側は社員会結成の動きを理由に団交を拒否し続…

仕事と人格は別です。労組とそれを作った人の人格も別です。

社員会の設立の動きの中で、推進員会として働いていた人たちは、活動時間の給与は保証されていました。 つまり、会社からお金をもらって活動をしていたといえます。 そうして「会社に認められる」という一点で、彼らは会社に自分の人格を売り渡していました…

反・会社というフレームにはめられてしまった労組は、反組合員の怒りの前に負けを認めるしかなかった

私は立場の弱い若手中心の労組が、会社と対等の立場で話すためには、外部の力を借りるしかないと考えていました。 しかし、社長は外部の力を恐れたのです。 そこで、中堅層以上の社員を利用して、力で押さえ込む行動を取ることを考えたのです。 自分では表だ…

会社に対立と亀裂をもたらしたのは社長しかいなんだよね〜

労働組合を作った目的は、会社と対立関係をつくるためじゃない。 仕事の効率が悪く残業が多かったこと。そして先輩社員たちが作った、効率の悪さをよしとする社風。 その効率の悪さを従業員の責任にして、頻繁に組織をいじくる社長。そうした状況を改善しよ…

人は見たい世界化しか見ない。反組合員が見ていたのは社長のフィルターを通した世界だった。

不安をあおって、労組の責任にして、私を信じれば救われるという社長。 それを信じて、異分子を必死になって排斥する従業員。 まるでカルトです。 人は自分の見たい世界しか見ていません。 見ている世界の広さが,その人の大きさです。 社長も部長も、もっと…

チキン野郎は卑怯者。労組つぶしからカルト化するカンキョー。

私は労組をつくる時、労働法規の使い方についてかなり学びました。実際に会社の現状と照らし合わせて、何度も検討しました。 その結果、36条協定違反を見つけたのです。 そして、深夜残業、休日出勤手当の不払いです。 やりがいがあれば、幾らでも残業してい…

無知は無恥に通じる。無知なやつらに世の中の常識は通用しない

7月15日地方労働委員会あっせん申請から、 7月28日第一回予備交渉までの間、 会社側の焦りが見えてきた。 労組の2人以外の反組合員は、社長の言うことが正しいと信じ切っていたみたいです。 ちょっとしたカルト集団となっています。 カルトの信者となった彼…

多様な価値観を認めない不幸な人たち。そして,いじめが始まる。

7月15日地方労働委員会斡旋申請から、7月28日第一回予備交渉までの間、 社員会結成への具体的な動きが出てきた。 Aメモより スケジュール 1.推進グループの会合 7月22日~23日 2.全社員の説明(本社&戸塚) 7月27日~29日 〈組合の解散〉 3.全社員大会の開…

団交から逃げ回る社長。裏に隠れて、なりふり構わない支配介入は小心者の証。

社長見れば、反逆者となった私たち。 私たちから見れば、社長は独裁者。 独裁者とは臆病で卑怯ですね。 団体交渉から逃げ回り、本人は表へはでてきません。 忙しいふりをして、嫌なことは部下任せ。 団交からの逃げ回り様を書いておきます。 1992年6月2日 最…

組合に残った2人は反逆者として、見せしめの「いじめ」が指示されました。

組合に残された2人。 神田委員長と書記長の私を、会社は孤立化させようとします。 社長は見せしめにしたかったのでしょう。 それほどまでに、労組と外部の目を嫌った理由とは何だったのでしょうか。 「Aメモ」からその一端が見えてきます。 H課長:S以上の中…

「あんた死ぬよ」と労組委員長を脅したH課長。ある日、会社に彼の名前で張り紙が。

会社が組合つぶしをしている間に、H課長が会社に張り紙をしました。 その前日、神田委員長はH課長より、「あんた死ぬよ」と、どこかの占い師ばりに脅されていたそうです。 その課長の私への評価は「本物の悪党」ということです。「悪党」は中世では、反勢力…

やっぱり社長が裏で糸引いていました。力ない者が、力のある者に挑むことは悪となるのです。

前回は「6.23打合せ事項ストーリー」という書類を紹介しました。 6月23日には組合つぶしの動きが組織的に行われていたのです。 ここまで至ると、私たちが悪者のように思えてきます。 力ない者が、力のある者に挑むこと、反旗を翻すことは悪となるのです。 …

組織的な組合つぶしが展開された。その理由は、嫌いだから嫌いというもの。

7月中旬。折れない2人を残して、組合員はみんな辞めていきました。 そして、会社内部には消えることのない不信感だけが残りました。 会社は非組合員を利用して、組合つぶしをしてきました。 実は6月の時点から、会社の意向を受けて従業員組織を作ろうとして…

困ったときに笑顔で近づいて来る人には気をつけよう。エセ仲裁者は積極的に労組をつぶしにかかってきました。

会社の動きは、後にある仲裁者のメモから分かるようになりました。 仲裁者とは言っても課長ですが(笑) このメモは今後、「Aメモ」としておきましょう。 このような内部資料が手に入ったのも、 会社に不満を持つ従業員がいたからに他なりません。 「社員会…

信用不安説の出所は社長からみたい。不安をあおられた労組役員の寝返りが始まった!

組合つぶし、社員会の結成に向かう動きは、 ある仲裁者のメモから分かるようになりました。 7月1日 非組合員のI 合化労連から抜けて欲しい→みんなが入るように説得する 執行部の再選 理由 1.自分たちで考えているようには思えない。 2.合化労連を選んだ理…

労組はできたけれど、会社側の卑怯な態度で団体交渉ができないのです

組合つぶし、社員会の結成の動きによって、 会社との団体交渉(団交)はのびのびとなっていました。 そこで、神奈川県地方労働委員会に「あっせん」を申し込みます。 地方労働委員会とは労働組合と企業との間に起こる労働問題を取り扱う組織です。 ここで注…

どうしても労組がイヤだから、言うことを聞く連中を集めたのです

会社は団体交渉を拒否し続けます。 そして社員会を結成します。 社長はどうしても労組が嫌がったようです。 この組合つぶしが行われていた間、 会社は組合の申し入れた団交に対して、 「組合は社員の過半数の意見を反映していない」 「社内で多数の人が組合…